
抗セントロメア抗体が、反復体外受精不成功の原因のひとつです。しかし、この病気については解っていないことが多くあります。当クリニックでは、診断や治療について研究を行い、国際誌にも論文を発表してきました。
これまでに、①抗体価が高いときに妊娠しにくい、②卵子は受精するが、胚が発育しない(胚盤胞が得られない)、③受精卵に高い頻度で多前核胚がみられることが明らかになっています。
一方で、抗体価が高くても妊娠できる患者さんも少数ですがおられます。複数回の体外受精で妊娠できた、時には自然妊娠できたという報告があります。
したがって、抗体陽性だからといって妊娠の可能性がないということではありません。
しかし、不妊症の治療を繰り返しても妊娠できず、検査を受けてセントロメア抗体陽性であることが判明した場合には、その後の妊娠の可能性は相当に低いことが予想されます (抗セントロメア抗体関連不妊)。このような場合には、何らかの治療が必要になります。
当クリニックでは、治療法の開発に取り組み、一定の効果があることを確認しました。現在、治療効果のさらなる向上をめざして研究を続けています。